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組み込みねじ(セムス)の組み合わせと使用頻度(ワッシャーのみのセムスは本当に必要か否か)

セムスの組み合わせと使用頻度
SW=スプリングワッシャー 大W=JIS or ISO規格の大ワッシャー 小W=JIS or ISO規格の小ワッシャー
*これらのデータはあくまで一部の用途を抜き出した参考比率で業界全体の比率をあらわすものではありません
また、上記以外の種類のワッシャーのデータは省いています

このブログを見ている方で組み込みねじを知らない方はいないと思いますがあえてまず先に説明させていただきます。
組み込みねじ(セムス)とは使用する際にワッシャー類をつける手間を省く為、
ねじを製造する際にワッシャー類を取り付けたねじの事です。
0020080000032.jpeg


実際には世の中には沢山の種類のワッシャーがありますが、以下の3種類がほとんどです。
 ①大ワッシャー(以下大W)
 ②小ワッシャー(以下小W)
 ③スプリングワッシャー(以下SW)
この①~③をねじに組み込む場合は以下のパターンがあります。
 ①大Wのみ
 ②小Wのみ
 ③SWのみ
 ④大W+SW
 ⑤小W+SW

ここでグラフを見てください。大W+SWと小W+SWで全体の75%を占め、SWのみで21%、大Wのみもしくは小Wのみはあわせて全体の約4%しかありません。
ではなぜでしょう?
結論から言うと「使う理由があまりないから」だと私は考えています。

Wのみは「座面を安定させる為」、SWのみは「ゆるみ止め」、W+SWは「SWを付けたいけどSWが小さいから部材との接触面を安定させたいから」になります。

では「Wのみの使用も意味があるのでは?」と思われたと思います。
実はその通りで意味はあります。しかし、Wのみの使用に代わるねじがあるからなのです。
それは「トラス小ねじ」や「バインド小ねじ」など頭の大きなねじがこの代わりを果たしているからです。中にはワッシャーヘッドと呼ばれるWが完全にくっついたねじもあるくらいです。
0000.jpg

先ほども説明しましたがWは「座面を安定させる為」に使用します。
ではなぜ安定するのでしょうか。答えは部材との接触面積が増えるからです。
つまり頭部の大きなトラス小ねじやバインド小ねじはWやSWと同じ位の大きさがあり、
なおかつ組み込みねじより安いので大Wのみや小Wのみの組み込みねじの代わりに採用されているものと考えられます。

Wはこのほかに六角ナットや六角ボルトに使用される事もありますが、
同じ理由でフランジナットやフランジボルトが代わりに使用される事も増えています。

私は逆にWのみの組み込みねじを使用される方が「なぜWのみを選択したのか」という方に興味があります。
外観上の理由やさまざまな理由があると思いますが、中には絶対トラス小ねじやバインド小ねじで良かったといわれる方もいると思います。
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ねじ製造業者の事業所数と従業者推移と考察

ねじにかかわる事業所数推移と従業員数推移

先日ねじ関連の同業者から「ねじ業者が現在どんどん減っている」という話を耳にしました。
私は年齢的に若いというのもありねじ関連の業者数の減った増えたがあまり体感できていません。
そこでどれくらい減っているのかを確かめてみようと思いました。

金属産業新聞社が面白いデータを公開していたのでこのデータを元に自分なりの分析をしてみたいと思います。
比較するのは以下の内容でどちらも4人以上が勤務している事業所が対象です。
(1)ねじ製造業の従業者数の推移(平成2年~19年)
 ≒ねじの製造業で働いている人
(2)ねじ製造業の事業所数推移(平成2年~19年)
 ≒製造業の拠点数推移

まず全体を通してみた所、平成2年と平成19年を比べても事業所数も従業者数も減少傾向にあります。
ところが、その減少率には大きな違いがあることが分かりました。
平成2年から19年までの17年間に従業者数が約80%に減少したのに対して、
拠点数は50%近くまで減少しています。

この状態を簡単に言い表すなら
17年間でねじに携わる人も減ってはいるがねじを作る会社や拠点はそれ以上に減っている」という事です。

という事は逆に考えれば1拠点の平均人数は平均して80%/50%=1.6となり、
残っている1拠点の平均人数は約1.6倍になっている事になります。
当然残っている企業や拠点は売上もあがらないのに人を増やすはずはありません。
ということは残った企業や拠点は必然的に売り上げも増えているはずです。

今までもそうですが大企業を中心に集中購買に推移した事と、
バブル崩壊後の企業の淘汰が進んだ事に起因すると考えられます。

ねじ業界に限らずですがいずれにせよ言える事は、
競争力を高めれば日本でもまだ発展は望めると思います。
体感レベルで根拠はありませんが鋳造やプレス産業に比べれば、
ねじ製造業の需要は低下していないと思います。
逆に言うなら競争力を高めないと淘汰されてしまうという事をデータによって表現した形になりました。

それにしても17年で拠点は半分とは凄い減少で正直驚いています。

ネジのL寸法を判別する方法

ネジのL寸法

おネジ類は一般的には6×10など「呼び径×L寸法」で表現しますが、
このL寸法のLは英語のLengthの略で長さを意味します。
しかし、L寸法はネジの種類毎に表記の範囲が多少違います。

ネジを扱う人には周知の事かも知れませんが、ネジの寸法表記は慣れない人にはこのL寸法の範囲が多種多様でわかり辛いと思います。
私もこの仕事をはじめた時に「皿ねじ(画像中央)は全長をL寸法として扱うのになぜボルトや他の小ねじ(画像右)はネジ部の長さをL寸として扱うのはなぜか。」という疑問を抱きました。

経験則で答えられる人は沢山いると思うのですが、
どのような定義でこのL寸法が決まるのかというのはなかなか専門書やウェブ上でも説明がありませんし、図面で確認している人も多いかと思います。

結論としては結構例外もありますが基本的には「ネジの締結した時の部材の表面にあたる部分からねじの一番下までがL寸法」という考えのもとに決まっているようです。

その為部材などから頭部の球面が少し飛び出すような丸皿小ねじ(画像左)などはその部分はL寸法に含まず一見中途半端な球面を含まない位置からネジ部一番下までをL寸法としていると考えられます。
(文章にすると分かりづらいと思いますので画像を参照にしてください)

とはいえ例外もありますので疑問に思った場合は図面上で「L」と表記されている部分を確認するのをお勧めします。

中国製のねじの機械価格と性能を検証(ヘッダー、セムス)

先日中国(上海)に行ってきました。
目的はねじの機械(セムス)の購入を検討中なのでその設備を販売している会社を見るためです。
会社は香港に本社がある企業のようです。

今まで何度もこうした設備を見てきましたが品質面で日本製に劣るのはもうはじめから分かっているので、
最大の関心は以下の二点だと考えていました。
 1、改造すれば使用できるか否か
 2、生産性・品質で劣る分が設備償却が安い分でカバーできるか

今までの経験上、台湾製でおおよそ日本製の20~30%くらいの価格でしたが、
今回見たセムスの設備もおおよそ同じような価格帯でした。

流石に会社名や写真は出せませんが香港系の企業ということもあって
中国ローカル企業よりも5S(整理・整頓・清潔・清掃・躾)が上というのが始めの印象でした。

会社内で説明を聞きましたが設備の部品の重要な駆動部は香港から入れ、
駆動部以外は上海近郊で調達しているようでした。

実際にねじとワッシャー・スプリングワッシャーを組む所を見せてもらいました。
呼び径の大きさにもよりますが日本製設備は一般的にM3以下だと機械はほとんど停止することは無く、
一人で何台の機械を担当するのが一般的です。

ところが香港系企業の連続稼動をみましたがパーツフィーダーからワッシャーやスプリングワッシャーをターンテーブルに送る際に頻繁に引っかかってしまいます。
(ねじにワッシャー・スプリングワッシャーを入れる部分の工程の事です)

セムス設備会社の人もその状態に関しては「こういったものです」といっている事からも
改造しないと常に人一人が機械に付きっきりでないと生産できないことになります。
ターンテーブルは言ってみればセムスの心臓部なので正直改造のハードルは高いと予想されます。

まだ一社見ただけなのでなんとも言えませんがこのままではいくら設備償却が抑えられても人件費が掛かってしまう上に出来上がったねじの品質にも影響すると考えるとやはり正直難ありです。

今度は台湾系の企業を見てみようと思います。
お勧めの設備があったら誰か教えてください

一番安いねじ・ナット・ボルト・ワッシャーの表面処理

最近お客さんから「表面処理の条件は問わないので一番安い表面処理で規格品のねじ・ボルト・ナット・ワッシャーの見積もりをほしい」という依頼がありました。

一昔前ですと三価クロメートは六価クロメートからの切り替えが各企業でも済んでおらず、
ねじの見積もりを取っても目玉が飛び出るくらい高額でした。
ところが最近ではねじ類においても三価クロメートの普及が進み既に主流になったといっても過言ではありません。

経験からですとクロメートが一番安いのですが、
製品別に検証した事がないのでこの際調べてみました。

ただ始めに述べておかなければならないのはメッキだけに限らずほとんどの加工において価格は原材料の価格もそうですが、流通量にかなり左右されるという事です。
特にねじやボルト類のメッキは製品が小さいので少量でのメッキは行わず大体10~20kgをまとめて行うので、
1kgをメッキしても10kgメッキしても同じ加工条件であればあまりコストは変わりません。

データソースは明かしませんがここではネジ類の三価クロメートの価格(ねじ本体の価格込み)を100として他の代表的なメッキとの価格差を材質を鉄として調べてみました。

              三価白   ニッケル   クロメート  ユニクロ 
ナベ小ねじ3×6       100     139      92.7    92.7
スプリングワッシャーM4  100     148.5     100    100
ナット1種M6         100     130.1     95.1    95.1
六角ボルト6×30       100     115      99.4    99.4

結果からいいますと予想通りクロメートが一番安くユニクロも同じでした。
クロメートもユニクロも結局亜鉛メッキ後に漬ける液の色が違うだけなのでこの結果は予想通りといった感じです。

ちなみに以下は製品別の単重です。
全体的に小さなナベ小ねじなどは六角ボルト6×30に比べて価格差が顕著にでています。
ナベ小ねじ3×6(0.451g)     
スプリングワッシャーM4 (0.207g)
ナット1種M6(2.423g)
六角ボルト6×30(7.54g)

背景は分かりませんが三価白は普及したとはいえまだクロメートまで価格が落ちていませんが、
当然輸出する場合はRoHS対応している三価白が今後主流になることは間違いないとは思います。

お恥ずかしい話ですが正直ニッケルメッキのねじがこんなに高い価格だとは驚きました。
これならねじの事を良く知らない人でも「小さいねじはほとんどメッキ代」であるという事が分かると思います。

この結果はねじ・ワッシャー・ナット・ボルトの一部の結果でしかありませんが、
基本的には何をメッキするのにもあてはまるとは思います。
ニッケルメッキを使用する一般的な目的は装飾用なので、
もし皆さんの会社でねじやボルト類に限らず特に小さい部品にニッケルメッキ使っていて
概観を気にする場所でなければ三価クロメートのメッキに切り替える検討をすれば、
意外なコストダウンができるかもしれません。
プロフィール

takaaki

Author:takaaki
ねじ・ナット・ボルト・ワッシャーに関するブログを書いています。
通りすがりの方でもかまいませんのでぜひコメント頂ければうれしいです。

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